僧帽筋(上部繊維)とは
僧帽筋は首から背中の広い範囲を覆う筋肉です。
上部・中部・下部とそれぞれ走行が異なり、働き(機能)も異なります。
上部繊維の機能は、肩甲骨を後ろに下げたり、上に挙げたり、上方内側に回旋させることです。
僧帽筋が正常に機能しないと、肩甲骨の動きが悪くなるため、肩の動きも悪くなります。
(※ 肩の動きの1/3は肩甲骨が動くことで、起こります。肩関節だけが独立して動いているわけではありません。)
また僧帽筋の上部繊維は、肩こりの自覚症状を起こす主要な原因筋として、広く知られています。
しっかりとストレッチを行い、柔軟性を維持し、正しく機能させる必要があります。
セルフストレッチの手順
右側の僧帽筋をストレッチする場合の方法です。
- 体を真っ直ぐにして椅子に座ります。筋肉を伸ばす側(下図:右側)の手で、椅子の端を持ちます。
- 頭と首を前に曲げ、曲げた首を伸ばす側の反対方向(下図:左側)に傾けます。そして、顔を伸ばす側(下図:右側)に回します。
- もう一方の手(下図:左手)で、伸ばす側(下図:右頭)の頭を固定します。(頭の上の手は、ストレッチする首の位置を固定するためです。)
- 椅子の端を持っている手を、しっかりと保持した状態で、筋肉が伸びるところまで体を反対方向(下図:左側)へ倒します。
- 手で頭を引っ張らないように注意しながら、横に倒していった体を少し前側へ傾けます。(下図)
- 筋肉が伸びている状態を10~15秒間保持し、これを3~5回繰り返しておこないます。
- 左右のバランスのため反対側も同様にストレッチを行ってください。