大腿四頭筋の中でも重要な内側広筋のトレーニングについてご紹介します。

なぜ内側広筋は重要なのか

内側広筋は弱りやすい

内側広筋の解剖図

太ももの前側の筋肉は大腿四頭筋(だいたいしとうきん) という4つの筋肉で構成されています。

具体的には、大腿直筋・中間広筋・外側広筋・内側広筋の4つです。

今回とりあげる内側広筋はこの4つの中でも特に弱りやすい筋肉です。
(銭湯などで、高齢の方の内ももが細くなっているのをご覧になったことがあると思います。あれはこの内側広筋が弱体化した結果です。)

では、次にこの筋肉が弱体化すると何がマズイのか説明します。

内側広筋が弱ると「膝」の安定性が失われる

「膝」という関節は大腿四頭筋が収縮することで、伸ばすことのできる関節です。
また、大腿四頭筋は膝関節を覆いかぶさるように走行しているので、大腿四頭筋が発達している人はイコール膝も安定していて丈夫であると言えます。

つまり大腿四頭筋は、膝の運動や安定性において大きな役割を担っています。

しかし、大腿四頭筋の一種である「内側広筋」が弱ることで、それらの機能が失われます。
弱体化した内側広筋では、正しい膝関節の動きや安定性が失われ、変形や痛みといった症状にもつながってしまいます。

このような理由から内側広筋は特に意識して鍛えることが必要なのです。

Patella Setting

「Patella Setting」という、内側広筋のトレーニング方法です。

  1. 床などの上で、膝の下に枕などをおき自然な状態で膝を伸ばして座ります。その際、足首を背屈(上に反らす)しておこないます。
  2. 次に、太腿の内側に力が入っているのを意識しながら、膝のうらで枕を押しつぶします。出来るだけ、踵(かかと)が床から浮かないように注意しておこないます。
  3. これを、左右ともに、7~10回、繰り返しエクササイズをおこなってください。
  4. このエクササイズは、太ももの内側の筋肉(大腿四頭筋の内側広筋)を強くし、膝の安定性と膝関節の最終伸展の可動域を高めます。